ジュエリー用語集
ウバロバイト・ガーネット/Uvarovite Garnet
ウバロバイト・ガーネット(Uvarovite Garnet)は、鮮やかなエメラルドグリーン色を特徴とする稀少なガーネットの一種で、一般的に不透明で微細な結晶として産出されます。
この石は、ガーネットグループのウグランダイト系に属し、その鮮やかな色はクロム(Cr)の含有に由来します。
和名では「灰クロム柘榴石(はいクロムざくろいし)」または「灰格柘石」と呼ばれます。
特徴
- 色:
鮮やかなエメラルドグリーン。クロムの影響で生じる特徴的な色合い。 - 透明度:
主に不透明で、ジュエリーに使用されるのは通常、微小な結晶が集まったもの。 - 光沢:
ガラス光沢を持ち、緻密な結晶面が美しい反射を示します。 - 結晶構造:
等軸晶系で、立方体状や粒状結晶として産出されることが多い。 - 物理特性:
- モース硬度:6.5〜7
- 比重:約3.77〜3.81
- 化学組成:
Ca₃Cr₂(SiO₄)₃
カルシウムとクロムを含む珪酸塩鉱物。
主な産地
ウバロバイト・ガーネットは、その希少性から限られた地域でのみ産出されます。
- ロシア(ウラル山脈):最も有名な産地で、良質のウバロバイトが採掘される。
- フィンランド:比較的小粒の結晶が産出される。
- カナダ:緑色の美しい結晶が見られる。
- 南アフリカ:小規模ながら良質の結晶を産出。