ジュエリー用語集
サードオニックス/Sardonyx
サードオニックス(Sardonyx)は、サード(赤褐色のカルセドニー)と白色または黒色の層が交互に縞模様を形成したカルセドニーの一種です。
この特徴的な縞模様により、美しい装飾品や彫刻品として利用されることが多く、特にカメオの素材として知られています。
日本では、8月の誕生石とされています。
和名は「赤縞瑪瑙(あかしまめのう)」と呼ばれ、鉱物種名はクォーツ(石英)に属します。
特徴
- 色合い:
主に赤褐色(サード)の層と白または黒の層が交互に並ぶ縞模様が特徴です。- 赤褐色は酸化鉄の含有により発色します。
- 光沢:
ガラス光沢を示し、滑らかな質感を持つ。 - 透明度:
不透明から半透明。 - 化学組成:
SiO₂(二酸化ケイ素)を主成分とするカルセドニーの変種。 - 物理特性:
- モース硬度:7
- 比重:約2.58~2.64
形成と模様
サードオニクスの縞模様は、成長中の鉱物が異なる化学環境にさらされることで生じます。
このため、縞の色や幅は個々の石ごとに異なり、天然の芸術品として高い価値があります。
主な用途
- カメオ彫刻:
層状の構造を活かし、彫刻の背景と図柄を異なる層の色で表現するため、カメオやインタリオ(沈み彫り)の彫刻に多く使用されます。 - ジュエリー:
ペンダントや指輪、ブローチなど、装飾性の高いデザインで利用されます。
主な産地
サードオニックスは世界中で産出されますが、特に以下の地域が有名です:
- インド:品質の高いものが多く産出され、彫刻素材として輸出されます。
- ブラジル:比較的透明度の高いものが多い。
- ウルグアイ:濃い色合いと鮮明な縞模様を持つ石が採掘される。
- アメリカ(モンタナ州、オレゴン州):多様な色調のサードオニックスが産出されます。