ジュエリー用語集
天然石/natural stone
「天然石(Natural Stone)」とは、JJA(日本ジュエリー協会)およびAGL(宝石鑑別協会)の定義に基づき、人的手段を介さずに自然界で生成された宝石物質を指します。この定義には、鉱物や岩石に加えて、有機物由来の宝石も含まれます。天然石は、ジュエリーや装飾品に広く利用されており、天然の美しさや独自の特性が評価されています。
天然石の定義と取り扱い
JJAおよびAGLの定義によれば、天然石にはカットや研磨以外の人的手段が加えられていないものが理想的とされますが、天然石の中には、生成後に色や外観を調整するために一定の処理が施されたものも含まれます。このような処理は、天然石の見た目や耐久性を高める目的で行われるものであり、主に以下の方法が使用されます。
天然石に施される処理方法
天然石の美しさや耐久性を保つために、以下のような処理が施される場合があります。
- 加熱:色の調整や透明度を向上させるために、天然石を加熱処理する方法。
- 無色オイルの含浸:ひび割れや欠けを目立たなくするために、無色のオイルを浸透させる方法。
- オイル以外の無色物質の含浸:オイル以外の無色の物質を浸透させ、ひびや割れを目立たなくする処理。
- 漂白:天然石の色を明るくするための漂白処理。
- 着色(染色を含む):天然石の色合いを強調するために着色や染色を施す方法。
- コーティング(ペインティングを含む):石の表面をコーティングして色や光沢を向上させる処理。
- 拡散処理:加熱と化学処理を組み合わせて色を浸透させる方法。
- 放射線照射:石の色を変化させるために放射線を使用する方法。
- 着色物質の含浸:色のついた物質を含浸させ、天然石の色合いを強調する処理。
- 充填:ひび割れなどを補修するために透明な物質で充填する方法。
- レーザードリリング:小さな穴をレーザーであけ、内部の不純物を取り除く方法。
- 高温高圧プロセス(HPHT):高温・高圧下で色の改善や透明度を向上させる処理。
- その他:上記以外の処理方法も場合によっては使用されることがあります。