ジュエリー用語集

クンツァイト/Kunzite

クンツァイトの画像

クンツァイト(Kunzite)は、ピンクから帯紫ピンク色を呈する宝石で、スポジューメン(Spodumene)の一種に分類されます。
その淡く美しい色合いが特徴で、特にピンク色は、宝石中のマンガン(Mn)の含有に起因します。
この宝石の名前は、アメリカの著名な宝石学者ジョージ・フレデリック・クンツ博士にちなんで名付けられました。

クンツァイトの特徴

  • 色合い
    クンツァイトはピンクから帯紫色のバリエーションがあり、色の濃さは石のサイズや角度によって異なります。
    • ピンク色はマンガンの含有によるもの。
    • 紫色はマンガンと鉄(Fe)の組み合わせによる発色。
  • 結晶構造
    単斜晶系に属し、長柱状の結晶形を示すことが多い。
  • 物理特性
  • 光学特性
    強い二色性を示し、見る方向によって色の濃淡が変わります。

処理と取り扱い

クンツァイトは、特定の性質や色を強調するために処理が施されることがあります。

  • 放射線照射
    色を強調するために放射線処理が行われる場合があります。
  • 紫外線の影響
    長時間の紫外線照射や強い光の下にさらされると、色が褪せることがあります。このため、取り扱い時には直射日光を避けることが推奨されます。

命名と歴史

1902年にカリフォルニアで最初に発見され、商業的に採掘されました。その名前は、発見者の一人であり、宝石学の権威であったクンツ博士に由来します。また、リチウムを含む特性から、リシア・アメシストやアメシスト・リシアと呼ばれることもあります。

主な産地

クンツァイトは世界のさまざまな地域で産出されますが、特に以下の産地が有名です:

  • アフガニスタン:高品質の濃いピンクのものが多く産出。
  • ブラジル:比較的淡い色合いで透明度の高いものが見られる。
  • マダガスカル:多様な色合いのクンツァイトが産出。
  • アメリカ(カリフォルニア):歴史的に最初に発見された場所。

クンツァイトの用途と評価

クンツァイトは、その柔らかなピンク色と透明感から、ジュエリーとして人気があります。ただし、比較的靭性が低く割れやすい性質があるため、カットや取り扱いには注意が必要です。その希少性と優美な色合いから、コレクターズアイテムや高級ジュエリーに使用されることが多いです。

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