ジュエリー用語集
グランディディエライト/Grandidierite
グランディディエライト(Grandidierite)は、青緑色を特徴とする非常に稀少な宝石で、半透明から透明までの石が存在し、ガラス光沢を持つ美しい鉱物です。
強い三色性を示し、見る方向によって青、緑、無色の3色が観察されます。
その希少性から、宝石市場では極めて高い価値を持ちます。
名称の由来
グランディディエライトの名前は、19世紀にマダガスカルの自然研究を行ったフランスの探検家・自然学者**アルフレッド・グランディディエ(Alfred Grandidier)**に因んで命名されました。
特徴
- 色合い:
青緑色が一般的で、色の濃淡や透明度は石によって異なります。 - 三色性:
非常に強い三色性を持ち、光の方向によって青、緑、無色が見られるため、独特の美しさを持つ宝石です。 - 光沢と透明度:
ガラス光沢を持ち、半透明から透明のものが存在します。 - 結晶構造:
斜方晶系に属し、長柱状や粒状で産出されます。 - 物理的特性:
- 屈折率:1.590~1.639
- モース硬度:7.5
- 比重:2.97~3.00
- 化学組成:
(Mg,Fe) Al₃(BO₄)(SiO₄)O
マグネシウムや鉄を含む硼酸塩シリケート鉱物です。
産地と希少性
グランディディエライトは、マダガスカル南部でのみ産出される極めて稀少な鉱物です。
特に透明度の高い宝石品質のものは極めて稀で、世界中のコレクターや宝石愛好家から注目を集めています。
- マダガスカル:唯一の主要産地であり、原石の輸出が禁止されているため、加工済みの宝石のみが市場に出回ります。
宝石としての評価
- 希少性:
現在でも非常に希少な宝石とされ、流通量が限られているため、コレクターズアイテムとしての価値が高いです。 - 美しさ:
鮮やかな青緑色と三色性が最大の魅力で、カットによって色の変化を最大限に引き出すことができます。 - 耐久性:
モース硬度が7.5と高く、日常的なジュエリーとしても適しています。