ジュエリー用語集
二色性/dichroism
「二色性(Dichroism)」とは、宝石が異なる方向で2つの異なる色に見える現象で、多色性の一種です。
特に、結晶の主軸や側軸の方向によって、光の吸収が異なるために生じる性質です。
この特性は、結晶の構造により光の波長が異なる方向で異なる色を示すため、同じ宝石でありながら角度によって色が変わって見えます。
二色性が見られる代表的な宝石
- タンザナイト:青から紫への色の変化が顕著で、角度を変えると異なる2色が見られるため、宝石の美しさが引き立ちます。
- ルビー:赤と紫がかった赤の2色が現れることがあり、宝石の深みが増します。
- アクアマリン:水色と青の色調が見られ、二色性により透明感と清涼感が強調されます。
二色性の評価と価値
二色性は、宝石の価値に直接影響を与える要素の一つです。色の変化が鮮明であるほど、美しい視覚効果が期待され、宝石としての価値が高まります。二色性の強い宝石は、ジュエリーとして使用する際に、光の当たり方や角度に応じて異なる色合いが楽しめるため、特別な視覚的魅力を備えています。