ジュエリー用語集
ダイヤモンド/Diamond
ダイヤモンドは、地球上で最も硬い天然物質として知られる、結晶構造を持つ炭素(C)の宝石です。
和名は金剛石(こんごうせき)といい、その名称はギリシャ語の「adamas(征服しがたいもの)」に由来します。
地球の奥深く、非常に高温高圧な環境下で生成された炭素の結晶であり、古くから「永遠の象徴」として愛され、ジュエリーの中でも特別な地位を持つ存在です。
基本情報
- 鉱物種名:ダイヤモンド(Diamond)
- 和名:金剛石
- 化学組成:C(炭素)
- 結晶系:等軸晶系(立方体構造)
- モース硬度:10(すべての鉱物中で最高)
- 屈折率:約 2.417
- 比重:3.52
- 光沢:アダマンチン光沢(ダイヤモンド特有の輝き)
- 分散(ファイア):0.044(色の煌めきを生む)
ダイヤモンドの国際的定義(CIBJO)
CIBJOの定義によれば:
「ダイヤモンドとは、天然の鉱物であり、等軸晶系の構造を持つ結晶化炭素である。」
この定義に基づき、天然由来であることが重要とされ、人造ダイヤモンド(合成ダイヤモンド、ラボグロウンダイヤモンド)とは明確に区別されています。
色の多様性
ダイヤモンドは通常無色透明が最も評価されますが、実際には様々な色が存在します。
- 無色〜ほぼ無色:D~Zの範囲でグレーディングされ、無色に近いほど価値が高い。
- ファンシーカラーダイヤモンド:
- 黄色、ピンク、ブルー、グリーン、オレンジ、レッド、ブラウン、ブラックなど
- 特にブルーやレッドは非常に希少で高価。
- 強い黄色やブラウンのものは工業用にも使用されることがある。
- カラーダイヤモンドの色の起源は様々で、窒素などの不純物や結晶構造の歪みなどが原因となります。
ダイヤモンドの評価基準(4C)
国際的にダイヤモンドの品質は「4C」と呼ばれる4つの指標で評価されます:
- Carat(カラット):重さ。1ct = 0.2g
- Color(カラー):色の無色度合い(D~Z)またはファンシーカラー
- Clarity(クラリティ):内包物や表面の傷の有無(FL〜I3)
- Cut(カット):輝きを最大限に引き出すカット技術(Excellent〜Poor)
主な産地
- アフリカ:南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、コンゴなど
- ロシア:世界最大の採掘量を誇る
- カナダ:高品質で倫理的な採掘を重視
- オーストラリア:ピンクダイヤで有名なアーガイル鉱山(2020年閉山)
- ブラジル
- インド
- 中国