ジュエリー用語集
カルセドニー/chalcedony
カルセドニー(Chalcedony)は、潜晶質の石英(クォーツ)に分類される鉱物で、均質な構造と滑らかな質感を持つのが特徴です。
色、模様、透明度、特殊な光学効果によって細かく分類され、さまざまな宝石として利用されます。
和名では「玉髄(ぎょくずい)」と呼ばれ、古代から広く装飾品や護符として用いられてきました。
カルセドニーの特徴
- 構造: 潜晶質(微細な結晶が集合した構造)で、均質な質感を持つため、他の石英とは異なる独特の滑らかさを持っています。
- 化学組成: SiO₂(二酸化ケイ素)を主成分とし、モース硬度は7、比重は2.58~2.62です。
- 光沢と透明度: 光沢はガラス光沢から樹脂光沢を示し、透明から半透明までの種類があります。
- 屈折率: 1.530~1.539の範囲内で、均一な光学特性を持っています。
カルセドニーの分類
カルセドニーは、色や模様、透明度、効果に応じてさまざまな種類に分類されます。
- カーネリアン(Carnelian):
赤色系で半透明のカルセドニー。加熱処理や染色で色を強調することが多い。 - クリソプレーズ(Chrysoprase):
鮮やかな緑色のカルセドニーで、ニッケルの微量元素が発色要因。 - アゲート(Agate):
縞模様のあるカルセドニー。さまざまな色と模様が特徴で、染色されることも多い。 - ジャスパー(Jasper):
不透明で、赤、黄色、緑など多彩な色合いを持つカルセドニー。
カルセドニーの処理と加工
カルセドニーは、色の均一性や鮮やかさを向上させるために、染色や加熱処理が行われることが一般的です。特にアゲートやカーネリアンなどは、鮮やかな色を強調するために人工的な処理が施される場合があります。染色処理されたものと天然の色合いの見分けには、専門的な鑑定が必要です。
主な産地
カルセドニーは世界各地で産出されますが、以下の地域が特に有名です。
- インド:カーネリアンやクリソプレーズなど、高品質なカルセドニーの産地。
- ブラジル:多様な種類のカルセドニーを産出。
- アメリカ:特にモンタナ州やオレゴン州でアゲートやジャスパーが多く採掘される。
- オーストラリア:クリソプレーズの主要産地。