鉱物/mineral

「鉱物（Mineral）」とは、地殻中に存在する物理的、化学的にほぼ均一で一定の性質を持つ無機質の固体物質です。
鉱物はほとんどが結晶構造を持ち、例外的に非晶質（結晶構造を持たない状態）で存在するものもあります。
鉱物は、自然界に約2,000種以上が知られており、岩石や鉱石はこれら鉱物が集合して構成されています。

鉱物の特徴と分類

鉱物は、結晶学的性質、物理学的性質、化学的性質の3つの特性によって分類されます。それぞれの特性をもとに、以下のような分類体系が構成されています。

1. 族（ぞく）：化学的組成に基づく大まかな分類で、元素鉱物や珪酸塩鉱物など、化学的な共通性を持つ鉱物がまとめられます。
2. 型（かた）：結晶構造に基づく分類で、構造が似た鉱物がまとめられます。たとえば、立方晶系や六方晶系といった形で区分されます。
3. 群（ぐん）：1つの「型」内で、結晶学的、化学的、物理的性質が類似したものを指します。例えば、石英グループなどが挙げられます。
4. 系（けい）：群の中で、同系の化合物を分類する際に使われます。類似した化学構造を持つ鉱物が同一の「系」としてまとめられます。
5. 種（しゅ）：系の中で、個々の鉱物を指します。たとえば、ダイヤモンドや石英など、鉱物そのものの特定名称を表す際に使われます。
6. 変種（へんしゅ）：1つの「種」の中で、特定の条件下で異なる性質を持つものや、微細な違いがあるものを指します。
   たとえば、石英の変種としてアメジストやシトリンなどが該当します。